高校生・大学生・大学生院生の方は大学もしくは大学院を出るのに必要な額をご存知ですか?
現在では、大学の授業料を支払うために奨学金を借りて、社会に出てから借金スタートの学生が増えています。
社会に出てからやっとお金を稼げるようになったのに、それが数年間の間、奨学金返済にすべて消えていくのは少し悲しいですよね。
大学生の多くは、両親に学費を払ってもらっていると思いますが、その大半は正確にいくら払っているのかを知りません(奨学金を借りている人は、その手続きの過程で知っているかも)
僕は自分の口座から大学院の授業料を払っているので、その額の大きさを実感しています、、、
そこで今回は、大学や大学院でどれくらいのお金が消えていくのかを、これから入学する高校生、在学中の大学生に向けて紹介したいと思います。
大学・大学院には私立、公立、国立があり、文系・理系と学費が違い、さらに一人暮らし(都心・地方)と実家から通うパターンがあるので、
まず、学費(入学金・授業料・保険)がいくらかかるかを私立・国公立の文系・理系、に分けて紹介し、
一人暮らし、実家暮らしをした場合はどれくらいかかるのかを明らかにした後、
次のパターン別に合計いくらかかるのかをまとめます(医学部と大学院は合計だけ)。
・大学4年間
- 私立文系(実家通い)
- 私立理系(実家通い)
- 国立文系(実家通い)
- 国立理系(実家通い)
- 私立文系(都心で一人暮らし)
- 私立理系(都心で一人暮らし)
- 国立文系(都心で一人暮らし)
- 国立理系(都心で一人暮らし)
- 私立文系(地方で一人暮らし)
- 私立理系(地方で一人暮らし)
- 国立文系(地方で一人暮らし)
- 国立理系(地方で一人暮らし)
・医学部
・大学院2年間(授業料は基本的に大学と同じ。修士課程2年間だと大学4年間合計の半分の額になる)
私立大学
私立では大学によって多少差があるので、平均値で紹介(文部科学省のデータから抜粋(H26))。
・文系
入学料: 24万2579円
授業料(年間): 74万6123円
施設設備費: 15万8118円
・理系
入学料: 26万2436円
授業料(年間): 104万8763円
施設設備費: 19万34円
国公立大学
こちらも平均(文部科学省の標定額)です。
入学料: 28万2000円(国立)、39万3426円(公立)
授業料(年間): 53万5800円(国立)、53万7809円(公立)
大学でかかるその他の費用
・教科書代
大学の参考書は高校の時の教科書と比べて高いです。1冊2000円~4000円くらい。4年間あるので、1学期に平均4~5冊買うとして、4年間で約8万~12万程度でしょうか。理系学部が高くなる傾向にあります。
・各種保険料
入学時に必要となる大学があります。これは実験の時に起きた事故に対するもの等、様々です。約1万~2万。
・授業別で必要となる経費
まれに授業ごとでお金を要求されることがあります。そこまで金額としては高くないです。1000円くらい。大学によります。
一人暮らしにかかる費用
・家賃
これは、もちろん住む地域によって様々です。東京に住むのと、九州地方に住むのとではかなり違います。47都道府県をすべて分けるのは大変なので、ここでは日本の家賃平均と、東京に分けることにします。
おおよそ、日本の平均的な家賃は4万~5万くらいです。東京では、区によって大きな差がありますが、大学がたくさんあるところでは、約8万~10万くらいです。
また、賃貸を契約する時に、初期費用として敷金、礼金、保険金、インターネット設置費などがかかります(ないところもあります)。初期費用は5万~20万ほどと幅広いです。
・光熱費・水道代・電気代・インターネット通信料など
これも地域や契約する電力会社等によって異なりますが、全部込みで約1万~2万ほどです。
・食費
自炊をした場合は月2万ほどで収まりますが、大学などで忙しくなり外食やコンビニが多くなると、月4万円ほどになります。
・そのほかの生活費
トイレットペーパーや調味料など。月2000円ほど。
・引っ越し料金、家具家電
引っ越し料金は、単身パックなどで安く抑えれば3万円ほどですが、おおきな家具を実家から運ぶ場合は数十万かかるケースもあります。家具家電を買う場合、全部で10万~20万円ほど。
・一人暮らしにかかる費用の合計
以上のものを合わせると、4年間で約500万円前後、東京では700万円前後になります。
実家暮らしでかかる費用
電車で実家から大学に通うときにかかる主な費用は、通学費になります。学生定期(通学定期)は通勤定期の半額です。大学がどれくらい離れているかによりますが、月々1万くらいで、4年間で50万ほどでしょうか。
一人暮らしにかかる費用との比較を公平にするため、実家暮らしにかかる費用にも食費を入れることにします。最後の学費との合計にはこれらを含めることにします。
大学4年間でかかる費用の合計(学費・生活費などを含む)
それでは、以上を踏まえて大学4年間でかかる費用の合計を出します。平均的なざっくりとした費用を出しますので、色々な状況によって変わることを考慮して、大体の参考までにしてください。
- 私立文系(実家通い): 約600万
- 私立理系(実家通い): 約720万
- 国立文系(実家通い): 約500万
- 国立理系(実家通い): 約500万
- 私立文系(都心で一人暮らし): 約1050万
- 私立理系(都心で一人暮らし): 約1170万
- 国立文系(都心で一人暮らし): 約850万
- 国立理系(都心で一人暮らし): 約850万
- 私立文系(地方で一人暮らし): 約850万
- 私立理系(地方で一人暮らし): 約970万
- 国立文系(地方で一人暮らし): 約770万
- 国立理系(地方で一人暮らし): 約770万
なんと、国立で実家から通う人と、私立で都心で一人暮らしする人では、4年間で約500万円の差があることが分かりました。
・医学部の場合(6年間)
医学部の場合は、基本的に6年間あり、私立では学費自体も比較的高いです。私立大学によってかなり差がありますが、6年間で2000万~4500万と高く、一方で国立では他の学部と変わらず6年間で350万です。学費だけでみれば、私立医学部は4年制大学と比べて合計で約6倍~15倍ほどあります。まとめると、医学部に通った場合に6年間でかかる費用は次のようになります。
- 私立医学部(実家通い): 約2400万~4900万
- 国立医学部(実家通い): 約750万
- 私立医学部(都心で一人暮らし): 約3200万~5700万
- 国立医学部(都心で一人暮らし): 約1550万
- 私立医学部(地方で一人暮らし): 約2800万~5300万
- 国立医学部(地方で一人暮らし): 約1150万
大学でかかる費用に関しては以上です。
それでは次に、大学を卒業した後、大学院に行った場合にかかる費用をみていきましょう。大学院には修士課程2年間と博士課程3年間がありますが、現在ではほとんどの人が修士の2年間で卒業するので、ここでは2年間のみを考慮します。また、文系で修士課程に進学する人も少数なので、ここでは文系大学院を除きます(国立の場合はほとんどの場合、理系と文系に学費の差はありません)。
大学院に進学した場合
大学院では基本的に学費は大学(学部)と同じですが、入学料は改めて納めなければなりません。大学院2年間の費用(学費、生活費等すべて含む)は次のようになります。
- 私立大学院(実家暮らし): 約300万
- 国立大学院(実家暮らし): 約250万
- 私立大学院(都心で一人暮らし): 約550万
- 国立大学院(都心で一人暮らし): 約400万
- 私立大学院(地方で一人暮らし): 約400万
- 国立大学院(地方で一人暮らし): 約350万
大学院では、給与型奨学金などの敷居も低い傾向にありますので、実際にはもう少し低くなる可能性はあります。
大学4年間+大学院2年間の合計費用は、これとすでに上で述べたものを単純に足したものとなります。
まとめ
大学生として生きていくのに必要となる費用は、決して安くはないことが改めて分かったと思います。まさに”教育はぜいたく品”ですね!
自分にどれだけのお金がかかっているかを意識することで、充実した学生生活を送れることを願っています!!
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