この記事は、研究室配属になった学生で、卒論、もしくは修論のテーマを自分で決めなければならない状況になったが、なかなか決められない人に向けた記事です。
みなさんこんにちは。
先日、ひょんなことから以前お世話になった大学に所属する博士課程の方とお電話する機会がありました。
その方とは初めてお話させていただいたのですが、とても気さくな方で、かなり盛り上がってしまいました。
そこで、僕が修論のテーマに何をしようか考え、困っていることを伝えると、
修論に関していろいろとアドバイスをいただいたので、それについて書きたいと思います。
僕は論文を読みすぎだった
修論や卒論を書くときには、「新規性がないといけない」と思います。
みなさん、そう考えていると思います。
僕は新規性があることをやるためには、たくさん論文を読まなければいけないと思いました。
なぜなら、過去にどのような研究がなされていて、どんな研究がなされていないかを知らなければ、何に新規性があるかわからないだろうと考えたからです。
そして、自分がやりそうな領域、研究室の色に近い論文を何十本か読みました。
読めば読むほど、「いろんな研究がすでにやられてんな~」と思うばかりでした。
「あれ、じゃあこれはやられてないんじゃね?」と思う時は何度かありましたが、その研究が本当にないか調べると、大体ありました。
何度も、自分の発想力はしょぼいなあ…と落ち込みました。
それでもずっと論文を読み続けていると、自分はいつしか『論文の穴』を探すようになっていました。
「この論文だとここが甘いから、この部分を上回ればいいんじゃないか」とか、「この論文だとこれとこれの組み合わせはやっていない」とかです。
しかし、それでは新規性はでても「オリジナリティ」はでません。
つまり、その論文の世界観で考えていると、この『論文の穴』をつつくことはできないだろうと感じました。
そんなに簡単なら、もうこの筆者がやっているので。
明らかに、僕には逆のアプローチ、つまり「このテーマに対してどういう手法を使うか」ではなく、「この手法はどんなことに使えるか」というアプローチをとる必要がありました。
そこで、ドクターの方のアドバイスを聞いて、はっとしました。
「論文を読みすぎると、その論文に引っ張られて思い付きが少なるから、なんなら論文を読まないくらいでいい」
というアドバイスです。
色々な研究者、指導者の方がおられるので、反論の嵐かもしれませんが、論文を読んで頭が固くなっていた僕には、このアドバイスは効きました。
確かにそうかもしれないと思い、頭をリフレッシュして、一から考えることにしました。
今、修論のテーマとしてできそうなアイデアが(一応)浮かんでいます。
とにかく、手を動かす
ドクター方からいただいた他のアドバイスとして、
「とにかく手を動かすといい」
というものがありました。
これもごもっともです。
理論的な論文を書こうとしていたので、頭ばかり動かそうとしていました。
学部の頃は卒論がどんどん進んだのですが、それは実験しつつ、試行錯誤していたからだと、今になって思います。
多分ですが、理論系の研究室よりも、実験系の研究室のほうが学位論文のための研究スピードは速く、躊躇ないところがほとんどなのではないでしょうか?
B4で論文を読みまくるのはいいかも
「論文を読むのを止めてみるのも一つの手」という趣旨で書きましたが、B4ならば、もしくはテーマが指導教員からもらえているなら、論文を読みまくってもよいと思います(というか、読んだほうがいいかも)。
論文を読み漁った時間は、決して無駄ではありませんでした。
どんな研究が世の中でされているかなんとなく分かったし、論文を読む力も多少ついたと思います。
やはり、なんだかんだ言って、論文を読み漁る時期は学部か修士で必要なのだと思います。
詰まったら、一度読むのをやめてみるのがいいだけで。
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