学生の皆さんが,将来を考えたときに気になることとして,お金の問題があります.
大学卒業,就職が近づくと,

社会人になれば給料をもらえるからお金の心配は減るけど,貯金ゼロはさすがにまずいよね…
と思うこともあるはず.
そこで今回は,
という疑問について解説します.
貯金がゼロのまま社会人に突入してしまうと,数年後にはかなり苦しい生活になってしまうことがあります.

そうならないためにも,この記事を読んで,就職後の生活イメージを付けてください.
社会人になる前に貯めておきたい貯金額
結論から先に言うと,
30万円
です.
ただし,これは貯めておくべき最低額です.もちろん,これ以上あるに越したことはありません.
なぜこの金額になるかを説明する前に,そもそもなぜ,社会人になるのにも関わらずお金を貯めておく必要があるのかについて述べます.
社会人になるのにお金を貯めておく必要がある理由
服(スーツ)や靴など
事前に買っておいたとしても,仕事場と仕事着が思っていた感じとは違ったり,スーツが足りないことに気づくと,急に買い足さなければならない場合があります.
仕事に必要なもの
これも,仕事が始まってからしか分からないケースがあり,後で必要性に気付く可能性があります.給料を待っていては遅いので,自分の貯金額から降ろす必要があります.
- 時計
- カバン
- 名刺入れ
- ボールペン
- 財布
などがあり,就く仕事の種類によって変わるので,臨機応変に用意する必要があります.
事前に分からない部分もあるので,お金を持っておくことが大切です.
生活費
これが一番重たいです.実際に給料がもらえるのは4月下旬であることが一般的なので,極端な話,貯金がゼロのまま社会人に突入すると,4月の生活が持ちません.
万が一のため
後で詳しく述べますが,けがや病気による治療費,突然の収入減など,稀に起こり得る可能性に対して,貯金が必要です.
※保険加入費に関しては,急に要するものではないので,ここでは省きます.

これらは具体的な理由ですが,以下で述べるように,貯金があること自体が必要だと思います.
それでは,社会人になった最初の頃は少しお金が必要になるということが分かったところで,
について考えていきます.
一見,上で述べた必要なもの(スーツの買い足しなど)だけなら,30万円も必要ない気がします.
しかし,それでは足りないのです.
簡単にまとめると,
のために30万円が必要です.
万が一の備え
これは想像しやすい話だと思いますが,まず,けがや病気による治療費・入院費が必要になる場合があります.ただ,これは新社会人に特有のものではなく,これから先の人生で常に必要なものです.
また,現在は経済が不安定なため,急な解雇や内定取り消しもあるかもしれません.そうなれば給料を頂くことができないため(雇用制度で保証金などがでるかと思いますが),貯金でしばらく生活しなければなりません.
そんなとき30万円あれば,半年は仕事を探しながらバイトして,生活できると思います(30万÷6か月=5万/月.これにバイト代をプラスする).
アルバイトだけで生きていける時代なので,あまり貯金がなくても生活していけるとは思いますが,その後のことを考えて本格的に仕事を探しながら生き延びるなら,30万円くらいは必要となります.

ちなみに,万が一の備えは「給料の2~3か月分」が妥当だと言われています.
就職前であることを考えれば,やはり30万くらい必要です.
心の余裕
上で述べたような万が一の事態が起きなくても,使えるお金が手元にあるだけで心に余裕が生まれます.
特に社会人初めの頃は給料も上がらず,あまり貯金できないかもしれません.しかも,社会人の初めの頃は心が不安定になることが多いようです.そんな時に,社会人になる前に貯めておいたお金があると,少しは余裕がでると思います.
貯金残高があれば,様々なところに目を向けることができます.反対に,ギリギリだとつらいです.
周りの同期は,つみたてNISA(投資信託)とか始めるかもしれません.お金に余裕がなけばつみたてNISAを始めることはできないので,その話題にもついていけず,置いてかれる可能性があります.反対に言えば,余裕があれば学生のうちからつみたてNISAを始めておくとよいかもしれません.
貯金額があるほど今後も有利
基本的には,多少の貯金額を保持しながら生きていくのが何かと都合がよいです.
なぜなら,さきほど述べた,つみたてNISAのような投資信託を行うことができますし,もし会社員の傍ら副業をしようとするときに,初期投資が必要となる場合があるからです.もちろん無料で始められる副業もありますが,貯金があれば副業の選択肢が増えます.
少しづつ貯金できる人と,いつもギリギリで生活している人とでは,月々の貯金額が1万円の差しかなかったとしても,数年後には大きな差になります.
一度ギリギリの状態になってしまうと,心にもお金にも余裕がなくなり,なかなか抜け出せなくなります.
したがって,『ギリギリの状態』に陥らないために,最初が肝心なのです.
先ほども述べたように,社会人一年目の場合,4月に一か月分の生活費が減るので,最初に学生から社会人に持ち越した残高は必ず減ります.ここでギリギリにならないためにも,少なくとも30万円が必要なのです.
ここまでで,社会人になる前に貯めておくべき額(30万円)と,その理由を解説しました.
以降では,『その貯金をするために何をした方がいいのか』について述べていきます.
自分の正しい財務状況(貯金額)を把握しよう
まず,30万円以上貯めるために,卒業時(新卒1年目4月)から逆算して考える必要があります.
そのためには,自分のお金の状況把握が必要です.
月々の収入,支出を確認するのはもちろん大切ですが,その他に学生が考慮したい点として,
・奨学金
・親が貯めてくれているかもしれない貯金
があります.
まず,奨学金を借りているひとは,卒業後に返していくと思います.
そのため.上で述べた30万円よりも,少し多めに貯金額を見積もっておいたほうが良いかもしれません.借りている額は個人によって異なるので,自分の奨学金額を考慮して,計画を立てましょう.
反対に,奨学金免除の可能性が高い人は,もしかたら貯金の残高がプラスに転じるかもしれません.そのあたりも考えておきましょう.
また,ありがちな話として,親があなたのためにこっそり貯めてくれているかもしれません.
あなたが幼いころにお年玉や入学祝を使った覚えがなく,行方が分からない場合は,その可能性が高いと思います.
せっかく子どものことを思って貯めてくれてるかもしれませんが,大学卒業前にこのことについて親に聞いてしまいましょう.
もういい大人なので,自分のお金は自分で把握し,管理したほうが自分のためです.感謝し,ありがたくもらっておきましょう.
そのお金を社会人初めの30万円として加算するかは自分次第ですが,どのみち知っておいたほうが良いです.
筆者も大学卒業時にありがたくいただき,それ以降は仕送りなどはいただいてませんが,そのお金で大学院に行かせていただきました.
貯金する方法
では,参考までに筆者が考える貯金方法について述べます.
結論から言うと,大学生におすすめする貯金方法は節約と労働です.
貯金は卒業までに30万円以上はした方が良いという話をしましたが,

そんなに貯めるのは無理だよ…大学の勉強も就職活動もあるし
という人もいるかもしれません.
大した金額ではないので,この記事を大学1年生,2年生の時点で見ることができているなら可能だとは思いますが,大学4年生だと少し厳しいかもしれません.授業料を払いながら大学に通っている方は特に.
とはいえ,すぐに,かつ簡単に30万円手に入れるおいしい話はどこにもありません.
一番現実的な手が,アルバイトをすることでしょう.
筆者はこのブログなどで収入を得ているとはいえ,稼げる保証はないし,なにより時間がかかります.
貯金目的ならば,アルバイトのような時間給の仕事が適していると思います.
また,親から生活費の仕送りをしているひとは,節約がおすすめです.
月に3万円もらっているとしたら,3万円すべて使ってしまうのではなく,2万円だけ使って,1万円は貯金しましょう.
貯金とアルバイトだけでお金が貯めるイメージは付きにくいかもしれませんが,私は学部時代に節約+アルバイトで数百万円の貯金をすることができました.
僕流の節約術は以下の記事から見れます.良い部分だけ参考にしてください(笑)

貯金が目的なら,トリッキーな方法は必要ありません。堅実な方法で稼ぎましょう.
新卒でフリーランスorフリーターになる場合
ここまで,会社に就職する人に向けて記事を書きましたが,もしも会社に就職しようと考えていたが就職先が見つからず,フリーランスまたはフリーター(アルバイトを含む)としてやっていくならば,会社に入社する人よりも貯金残高に余裕を持っておいた方がいいはずです.
その場合は,大学を卒業し社会に出る時点で,70万円は持っておいた方がよいでしょう.
理由は上で述べた新卒就職へ向けてのものとほとんど同じですが,フリーの場合,不安要素が多すぎます.
フリーランスの場合,大学卒業前から仕事が決まっていて目途が立っていたとしても,いつなくなるか分かりません.その点では,多少解雇されにくい会社員の方が有利ですね.
・就職までに30万円を貯めておこう
・自分の財務状況を把握しよう
・アルバイトなど,堅実な方法で稼ごう
社会人になったら
社会人になったからといって,せっかく貯めたお金を浪費してしまっては意味がありません.
常に『万が一のためのお金』を保持しましょう.
社会人になれば,保険や投資などお金にまつわることが増えていきます.
そんなときは,FP(ファイナンシャルプランナー)に相談すると,あなたに合った生活プランを提案してくれるのでお金に有利になれます.
自分でFPを勉強してしまうのも手だと思います.実際,私もFPの勉強をしています.

コメント