ピグマリオン症とは?現実と数学を混同してしまう学者たち

物理学

今回は、ツイッターで見かけた、『ピグマリオン症』というものについて紹介していきます(そのツイートを以下に示します)。

ピグマリオン症とは

簡単に言うと、ピグマリオン症とは、

(制約がある)数学モデルを信じ込みすぎて、数学モデル(理論)と現実を混同してしまうこと

です。

ピグマリオン症とは、現実を説明するモデルでしかないものを、現実に存在する実態であるかのように錯覚することです。

数学にしても、あのニュートン力学にしても、ある制約の下でのモデルでしかなく、現実世界ではありません。

数学は”数”を用いた単純な現実のモデルであり、物理に登場する数式も、また数学です。

ニュートン力学、特にニュートンの運動法則も、ある条件下でしか成り立ちません。量子力学を学んだことのある人ならわかると思いますが、古典力学は対象が非常に小さい(プランク定数ほどの大きさ)場合は、成り立ちません。

「ニュートン力学は神が作ったものだから、リンゴが木から落ちるように、いつでも成り立つ方程式だ」なんて言う人がいるかもしれませんが、そのひとはピグマリオン症にかかっていると言えます。

つまり、ニュートンの運動方程式は非常に限られた状況を考える時しか使うことができません。

さらには、ニュートン力学を導出できるシュレディンガー方程式でさえも、単純な状況下を仮定して議論しています。

科学者、研究者は、ピグマリオン症にかからないようにしなければなりません。

物理も、数学も、現実そのものを模しているのではなく、物理は物理、数学は数学であることを念頭において、議論していくべきなのです。

こんな話があります。

結局、ニュートン流の「力の遠隔作用理論」を破棄し、「場の変化が近接的に作用する」という新しい理論で電磁気現象を説明したのが、学校教育をろくに受けていない独学の大実験物理学者であるマイケル・ファラデーでした。ファラデーは、数学教育も十分に受けていないことが幸いしたのか、ニュートン力学のような既存学のドグマに縛られていませんでした。あくまで実験結果に基づいて、自由な想像の翼も広げながら、電磁気現象を説明する新しい「場の理論」を構築できたのです。

代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives  より引用

一つの数式にとらわれず、現実を中心にして、現実に対してアプローチするように、研究を進めていかなければなりません。

とくに、経済学ではピグマリオン症が顕著(らしい)

このピグマリオン症のことを知った時、もちろん現実を意識しながら生きていくべきだなと思いつつも、「ピグマリオン症にかかるわけがなく、数式を現実と混同するわけがない。バカげた話だ。」と思いました。

僕は物理出身、しかも実験をやっていたので、「実験が第一、現実事象がすべてであり、現実がそうなったのなら、数式はそれに従うしかなく、もし現実と数学モデルが一致しないのなら、数式モデルが間違っている」というスタンスをとっていたので、ピグマリオン症とは無縁だったんでしょう。

(もちろん、実験結果が有意であるかはきちんと調べなければなりませんが)

しかしながら、経済学の界隈では、ピグマリオン症が結構蔓延しているらしいです(経済学は素人ですので、あくまで『らしい』)。

経済学者の中には、自分で組み立てた数学や、著名な論文に書いてある数式が、あまりにも美しく、見事なため、現実を説明できると勘違いしてしまう人がいるということを耳にしました。

経済学なんてとくに、人間の意思決定で大きく変わるものなので数式で表すには無理がありますが、それらしい数式があると、彼らはピグマリオン症を引き起こし、数式中心に(というか、それ自体が現実だと思って)考えてしまうようなのです。

経済学に登場する数式のほとんどが、多数の人間の行動の、表面的な部分を取り出した、非常に簡単なモデルです。

これが現実と合うはずもなく、結果的に、数式いじりをして終了ということになってしまいます。

数式いじりは、もはや自然科学とはかけ離れたもので、現実に応用したり、現実を説明できる方向には進みません。

まとめ

自然科学をやるのであれば、数学いじりのお遊びはやめましょう。

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