プリンター・複写機会社はどう生き残る!?各社の取り組みについて【キヤノン,エプソン,リコーなど】

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プリンター・複写機業界について

印刷は,現在では規模がかなり大きい市場です.

仮に印刷の需要が0になると,数千億~数兆規模の企業がいくつか潰れ,日本の経済力に大きな影響が出るほどです.

しかしながら,ご存じの通り,情報は電子データとして保存することが多くなってきており,印刷の需要はどんどんと縮小していっています.

家庭用やオフィス向けのプリント以外にも産業用のプリントがありますが,それほど大きな市場ではありません.

これから言えるのは,「プリンター・複写機で儲けている会社は,今後まずい」ということです.

各社の生き残り戦略を調査

そこで,プリンター・複写機で利益を出している企業は何とか生き残ろうと,様々な事業を展開しようとしています.

この記事では,1千億以上の売上がある企業のうち,プリンター・複写機の売上が大きい企業として,次の5社をピックアップしました.

キヤノン,セイコーエプソン,リコー,富士ゼロックス,コニカミノルタ

この記事では,各社の生き残り戦略事業として,「プリンター・複写機以外の事業」について紹介します.

ただし,オフィス事業(プリンター・複合機以外)はどの会社もやっているので,今回は無視します.

どれも大きな会社であり,社内では調べきれないほどの事業をやっているため,今後伸びそうな注目事業を数個だけピックアップします.

キヤノン

キヤノンといえばカメラのイメージがありますが,実はプリンター・複写機の売上の方が多いです.キヤノンの売上のうち,オフィス(複合機,LP)とプリンタを合わせると50%~60%となっています.

ちなみに,スマホの台頭により,カメラも沈んでいっています.カメラと印刷機器を合わせると売上の70%なので,このままではヤバイと言えますね.

以下では,キヤノンの事業のうち,拡大が期待ができる事業を紹介します.

医療機器・サービス

キヤノンはMRI、CT、超音波、X線ほか最先端機器などを製造販売しています.

また,医療情報システム,電子カルテ,レセコン,健診システムなどのソリューションも提供しています.

医療の需要は増えると思うので,何かの医療機器でシェアをとれれば強いと思います.既にキヤノンの売上構成のうち12%が医療機器なので,十分戦っていける力はあるのではないかと思います.

キヤノンは技術力が高いので,医療機器関係でも特許を取っていけると良いですね.ただし,競合は多いです.

2020年代までは半導体露光装置のシェアをキヤノンとニコンで8割を占めてきましたが,その後激減.半導体の需要は伸びている分,痛いですね.

ただし,資金的に体力があり,特許の数は世界的にもトップクラスなので,コアな事業を見つけるのに時間がかかったとしても何とか生き残るのではないでしょうか.

現時点では業績も悪くないです.

セイコーエプソン

キヤノンと並んでプリンターのシャアは世界でもトップクラスのエプソン.

インクタンク式のプリンターで市場開拓を狙っているますが,プリンターはプリンター.いつかは縮小する市場です.エプソンの売上のうち,プリンターの売上は60%~70%くらいです.

産業用ロボット

あまり知られていませんが,エプソンは産業用ロボットを作っており,特にスカラロボットという分野では長年の間,世界シェア一位です.

産業用ロボットといえば安川電機やファナックなどが作る大きなロボットアームが有名ですが,エプソンはどちらかというと精密機器などをつくる細かな動きのロボットを得意としています.

産業用ロボットは,エプソンの中の売上比率としては10%以下ですが,産業用ロボットの今後の需要増加を考えると,コアとなる事業になる可能性もあります.

エプソンでは,プリンターの次に大きな売上割合となっているのがプロジェクターです.こちらも世界首位のシェアを占めていますが,あまり大きな市場ではないので,今後は家庭用のプロジェクターに力を入れていくと思います.エプソンは多少高価でも質のいいものを提供する風潮があります.

また,スマートグラスやパソコンなど,意外と幅広くやっているエプソンです.こちらも特許の数が多く,技術力は高い会社だと言えます.

コロナの影響で家庭用プリンターの売上が上がったことが原因か,業績もそこそこ順調です.

リコー

複写機のイメージが強いリコー.プリンティング関連事業の売上割合を少しずつ減らしてきており現在60%ほどで,その分オフィスサービス事業の売上割合を増やしています.

オフィスサービス事業の売上割合は現在30%~35%くらいです.

産業プロダクツ,社会インフラ

リコーはヘルスケアよりも,培ってきた光技術を活かしてFA(ファクトリーオートメーション)などで利益を出すようになるのではないかと予想しています.

産業プロダクツの需要は増え,色々な技術が必要になりますが,その一部でシェアをとれる可能性があるからです.これはキヤノン,エプソンなどにも同じことが言えます.

特にリコーは既にAGV(無人搬送車)を含めた自動化産業機器や工場内での作業支援を行うツールなどを多く開発しています.たくさんの種類をやっているので利益が出にくい状況になっていますが,コアなものが見つかれば十分生き残れる可能性があります.

リコーもヘルスケア事業を始めていますが,キヤノンよりは大規模ではないようです.

リコーは2012年,2018年に赤字を出しており,それ以外の年も決して高い利益とは言えません.一方で,現預金は増加しています.

キヤノン,エプソンよりも従業員(単体)が少なく,給料が高い会社であることを踏まえると,そこまで業績は悪いとも言えません.

富士ゼロックス

富士ゼロックスはほぼプリンター・複写機とソリューション・サービス事業しかやっていません.

といっても,富士フィルムホールディングスの100%子会社なので問題ないと思います.

富士ゼロックスは縮小するかもしれませが,富士フィルムは順調です.

というわけで,富士ゼロックスについては触れません.

コニカミノルタ

サービスソリューションとプリント事業で売上の約74%を占めています.残りはヘルスケアが約12%,インダストリーが約14%です.

やっていることはキヤノンやリコーと似ていますね.コニカミノルタ,キヤノン,リコーが同じ市場を取り合うことになるかもしれません.

ヘルスケア

リコーやキヤノンの脳磁計測システムやCTなどの大きな医療機器ではなく,小さな機器やサービスが多いようです.

ヘルスケアは医療ありきの事業なので,非常に長い時間がかかりそうです.

正直,プリンターの需要が減少した場合,これだけで今のコニカミノルタの規模を保つことは難しいでしょうから,プリント事業をテコ入れしつつ,産業機器事業も同時に拡大していく必要がありそうです.

他のプリント会社と同様,今まで培ってきた技術を活かして他の産業に侵入している感じですね.

感想

色々とやっているものの,どこもコアとなる事業が見つかっていないように思えます.

しいて言うなら,富士ゼロックスに関しては富士フィルムが強いのと,エプソンのスカラロボットが強そうですね.

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