卒業論文・修士論文の研究テーマを決める方法を自らの経験から考えてみた【理系向け】

大学

僕は修士では研究テーマを「一から」考えなければならなかったので,かなり苦労しました.

その経験から,同じような境遇の学生さんに向けて「どうやってテーマを決めればよいのか」を体験談にそって紹介します.

あくまで僕個人の意見なので,他の情報や周りのひとの意見も参考にしつつ,頑張ってください.

僕は卒業論文に関しては指導教員の方から研究テーマをもらい,研究活動を終えましたが,進学した大学院(学部とは異なる研究室)では研究テーマを『一から』考えていかなければなりませんでした.

その理由は,指導教員にはテーマを考える力がなかったからです(本当です).放任主義が教育方針とかではなく.

ほとんどの場合,学生は学部~修士くらいまでは指導教員から研究テーマを与えられ,それを元に活動すると思います.

もし明確なテーマを与えられなくとも,「ふわっとした」テーマや方針,キーワードくらいは与えられると思います.

僕の場合はそれすらなかったので,本当に一から研究テーマを考えることになりました.修士課程は2年間しかないのに1年以上研究テーマを探し続け,本当に苦労しました.なんなら,後輩の分まで考えました.

悩む男の子のイラスト

ごくまれにですが,同じような境遇のひともいると思います.

僕は学部で卒業研究を経験しているのでまだ良かったかもしれません.卒論すら自分でテーマを考えなければならない研究室もあるようですから.

「研究テーマを先生に考えてもらうなんて甘ったれるな!」という人もいるかもしれませんが,理系の大学では(少なくとも卒論は)テーマを自分で考えるというのは,かなり無理があります.

その理由は「先行研究は調べきれないほどたくさんある」からです(詳しくは以降で述べます).テーマを思いついたとしても過去の研究をみっちり調べるだけで数年かかりますから,指導教員の経験に基づくテーマがなければ,百歩譲ってアドバイスがなければかなりキツイです.

前置きはこれくらいにして,僕が研究テーマを決めたプロセスと僕が思う良い研究テーマの決め方を紹介していきます.

※文系の卒論はよく知らないので理系を想定しています.理系にも色々なのでシステムに相違があるかもしれません.ご了承ください.

研究テーマの決め方

テーマ決めのプロセス

研究テーマを決めるとき,一般的には以下のプロセスを踏むと思います.

テーマ決めのプロセス

1.研究したい分野やキーワードを決める

2.その分野の研究について知識を蓄える(論文を読むなど)

3.研究テーマを思いつく

「研究がどういったものか理解していて,どんな研究があるのか分かっている」場合は1と2は必要ないかもしれませんが,そういった状態になる前に結局1と2を経験しているはずです.

また後で述べるように,2と3はほぼ同時進行になると思います.

では,順を追ってみていきましょう.

研究したい分野やキーワードを決める

ふわっとでもテーマやキーワードが与えらえている場合は,それがそのまま研究対象分野です.

テーマが全く与えられていないのであれば,完全に自由です.研究室の先輩がどんな研究をしてきたかを見るのが一番無難でしょう.方針まで決められたらラッキーですね.

事情があってそれができない場合は,なんでもいいのでとりあえず気になるキーワードを決めて次に進むしかありません.隣の研究室のホームページとかを参考にしてしまっても良いかもしれません.

ちなみに僕の場合,先輩の研究で引き継ぐことはなかったので,先輩方のテーマの共通しているキーワード「最適化」で研究テーマを探し始めました.

分かる人に分かると思いますが,「最適化」はふわっとしすぎて全然絞れていません.なので,興味があった「ドローン」もキーワードとして加えました.

その分野の研究について知識を蓄える

分野やキーワードを決めたら,知識を蓄える必要があります.

しかしながら,学部にしろ修士にしろあまり時間はありませんから自分の研究テーマを意識して知識を蓄える必要があります.

知識の蓄え方はたくさんあると思います.以下はその例です.

研究テーマを探すために僕がやったこと

・論文を読む

・本(参考書)を読む

・他の研究室の先生・学生に聞く

論文は,最初はGoogle scholarで調べればいいと思います.かなり絞れてきたら,他の調査方法も必要になってきます.

パソコンを使う作業員のイラスト(白衣の男性)

研究テーマを思いつく

最後の難関です.

基本的には対象とする分野の論文を読んで,どんな研究があるか,論文の中でどんなことが課題として挙げられているかをピックアップし,それに準じた研究テーマを決めるのが良いでしょう.

しかし,論文を読みすぎて先行研究に思考が引っ張られ,しっくりくるテーマが思いつかなくなる場合もあるので,そういう場合はいったん論文を読むのをやめるといいと思います(以下の記事を参照).

ある程度その分野のことがわかっていれば,論文調査はほどほどにして,ひらめきを重視して研究テーマをひねり出しましょう.

僕が研究テーマを思いつくために考えたポイントは以下の通りです.

・その分野での課題は何か?(論文読んだりネットで調べれば何となくわかる)

・新しい問題設定をできないか?(手法は新しくなくてもいい)

・ここをちゃんと調べている研究は少ないんじゃないか?

・その課題に対してもっと簡単にアプローチする方法はないか?

・違う分野の技術を使ったら良くならないか?

・比較的新しい技術と新しい技術を組み合わせた課題や方法

などなど

そしてテーマがある程度明確になったら,また「そういう研究はあるのか」を調べます.

もしも全く同じものがあれば,それにアレンジを加えてテーマにするか,また違うテーマを思いつくまで考えます.

研究テーマを決めるには,これ(論文調査⇔テーマ発見)を繰り返すしかないと思います.

ここで問題となるのが,「思いついたテーマが既にあるかを調べるのにどれくらい論文読めばよいのか」です.世の中にあるすべての先行研究をすべてチェックするのは不可能です.そんなことをしていては老人になってしまうでしょう.

これはあくまで僕の意見になりますが,考えた研究テーマが完璧に新しいことを証明する必要はなく,「そういう研究は少ない」くらいで良いと思いますし,少しでもオリジナリティや違うアプローチをすればOKだと思います(卒論と修論は).

良いテーマとは

最後に,思いついたテーマに自信を持つ方法の一つとして,卒論・修論として『良い研究テーマ』とは何か?について考えます.

僕の意見では,良い研究テーマは以下の通りです.

良い研究テーマ

・それに取り組むことで自分のスキルアップにつながる

新規性がある

一つは「スキルアップ」です.「やりがいがあるテーマ」もこれに含めます.そのテーマに取り組めばこの知識が必要だからこのスキルが身につくとか,シミュレーションで検証テーマだからプログラミングができるようになるなど.

それが自分が身に付けたいスキルがあれば,修論に取り組む意味を見出せるでしょう.

もちろん,研究ですから新規性も必要です.とはいえ,全く新しい必要はありません.少しでもオリジナリティがあればOKだと思います.

個人的には,卒業論文ならスキルアップ80%,新規性20%で,修士論文ならスキルアップ50%,新規性50%くらいの力の入れ方が良いと思います.もちろん,どっちもあるのが一番良いです.

最後に

一人で考えるとつらいので,友達や先生に思いついたテーマについて意見をもらったり,どんな論文を読めばいいかを聞いたりすることをおすすめします.

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