今回はプログラムを作る前段階として、VBAとエディタであるVBEを、簡単にですがご説明をしたいと思います。
VBEを起動してみよう
開発タブをクリックし、リボンの一番左側にあるVisual Basicをクリックしましょう。

開発タブが出ていない方は、「マクロとは!?Excelで簡単なマクロを作ってみよう」の頁で表示方法を説明していますので、そちらで確認してください。

「Microsoft Excel Objects」を右クリックし、メニューから標準モジュールを選択してください。 新しいウインドウが出てきたことと思います。
プログラムを書く時の注意点
プログラムを書く際の注意点として、文字入力は半角アルファベットに切り替えてください。 VBEでは全角で入力しても半角に修正されますが、思わぬミスの原因になる可能性があります。 ですので、プログラムを書く時には必ず半角アルファベットにするようお願いします。
簡単なプログラムを書いてみよう
それではまず、簡単なコードを書いてみましょう。 プログラミングにおいて、私達が記述する「文章」をコードと言います。
MsgBox関数の使い方
Sub TextMessage
このようにコードを書いて、リターンキーを押してみましょう。 すると自動で、End Subというコードが生成されているはずです。 このSubとは、「Subroutine(サブルーチン)」という英単語の省略形になります。 サブルーチンとはプログラム用語で、ひと塊の機能を指します。
上記のコードでは、「TextMessage」という名前の機能を作りますよ、という宣言をするコードですね。 この「TextMessage」という名称は、どんな名称でも構いません。 ですが、自分自身でどういった機能かをある程度判別するために、わかりやすい名前を付ける方がいいでしょう。
またEnd Subは、直前に宣言されたサブルーチンの終端を表します。 つまり、宣言と終端の間がサブルーチンの内容となります。
それでは宣言の内側に、簡単なメッセージを表示するコードを書いてみましょう。
Sub TextMessage() MsgBox ("〇〇〇〇") End Sub
「Msgbox」というコードは、VBAに元から備わっている関数です。 「Msgbox()」のカッコ内を、メッセージとして表示する機能です。 VBAにはこの他にも、いくつもの便利な関数が用意されています。
「Msgbox」はメッセージを表示する関数
〇〇〇〇の部分は、ご自分で好きな言葉を入れて頂いて結構です。 長くても短くても構いません。 ただし、必ず「”」マークで括るようにしてください。
文字列はダブルクォーテーション
この「”」マークはダブルクォーテーションといい、「”〇〇〇〇”」のように使うことで、〇〇〇〇の部分が文字列であることを示します。 このマークは、欧米では「」のように使われる記号となります。
プログラムは字下げして書く
またプログラムを書く時は、段落のように字下げして書きます。 これは長いプログラムになった場合に、少しでもコードをスッキリとわかりやすくするためです。 理由や用途については追々ご説明しますが、ひとまずそういうものだとご理解ください。 この字下げはTabキーで行います。
差し当たってダブルクォーテーションの内側は、どのような文言でも構いません。 それでは、この状態で実行してみましょう。 上の画像の上のバーにある、緑色の再生ボタンのようなものをクリックしましょう。 このボタンを押すことで、プログラムが実行されることになります。 すると、マクロウインドウが開きます。 このウインドウ右上にある実行ボタンをクリックしてください。

このようにメッセージが表示されました。 コードの内訳はこうなります。
Sub TextMessage() 'サブルーチン名の宣言 MsgBox ("焼肉定食") 'メッセージ表示のためのコード End Sub 'サブルーチン終端
コメントはシングルクォーテーション
VBE上でのシングルクォーテーション「 ‘ 」以降の記述は、全てコメントとして扱われます。 コメントとはプログラムではなく、プログラムを書く人がメモとして残すものです。 メモがあることで書いた本人以外の人にも、何のコードが書かれているかが具体的にわかります。 このコメントはプログラムに一切影響しないため、できるだけ多くのコメントを残すと、後からの修正も楽になりますね。
スペルミスをした時のVBEの挙動
ちなみにですが、スペルのミス等でエラーがあった場合は、実行時にVBEからメッセージが表示されます。

赤丸部分の「x」を消してから実行するとこうなります。 関数名が正しくないため、VBEからエラーメッセージが表示されています。 このエラーメッセージをわかりやすく言うと、「このような名前の機能はありません」ということになります。 スペルミスがあった場合には、こうしてVBEが教えてくれます。
また、VBEに元から備わっている関数を書き、次の行へカーソルを移すと、小文字で書いたはずの文字が自動で大文字に変わります。 VBEの関数を書いているにも関わらず、小文字が大文字にならない場合は、スペルミスがある可能性があります。 ちょっと気付いた時にすぐに修正できる、便利な機能となっています。
今回のまとめ
- MsgBox関数で()内の文字をメッセージとして表示
- プログラムを書く時は半角アルファベットで
- 文字列はダブルクォーテーション
- コメントはシングルクォーテーション
今回は、VBEの使い方とプログラムの作成と実行を、簡単にですがご説明しました。
次回はプログラムを作るために、変数というものをご説明したいと思います。
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