【重力波測定 in Japan 】アメリカLIGOに負けるな!神岡に眠る重力波測定装置KAGRA

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今回は、岐阜県の神岡鉱山にある、重力が波として伝わる「重力波」を測定する装置である「KAGRA」について紹介します。

重力波とは?

重力波測定装置KAGRAの説明の前に、重力波とは何か?について簡単に説明しようと思います。

1916年、物理学者のアルバート・アインシュタインが重力波の存在を予言しました。これはアインシュタインからの最後の宿題と呼ばれ、重力波の測定は物理界のひとつの重要課題です。

重力波は超新星爆発、連星運動の合体や分裂、宇宙初期の背景輻射などの大規模な現象から生まれます。

重力波はその名の通り、大きな質量を持つ物体が起こした「時空のゆがみ」が「波」として伝わるものです。

その時空のゆがみを測定しようという試みが昔から行われてきましたが、重力波が地球に届くころにはとても小さい振動となってしまうため、測定が困難でした。

LIGOが重力波を測定

重力波の測定は困難を極めていましたが、近年、アメリカの研究グループがレーザー干渉計重力波観測計「LIGO」を使って重力波の測定に成功しました。

このことは大きな話題となり、重力波の測定に成功した学者は2017年のノーベル物理学賞を受賞しました。

みなさんの記憶にも新しいのではないでしょうか。

LIGOは一度だけでなく、何度か重力波の測定に成功しており、重力波が測定されたことに疑いはないようです。

LIGOのレーザー系と、重力波観測時のスペクトル

重力波観測装置の原理

LIGOも、あとで紹介する日本のKAGRAも、重力波の測定には「マイケルソン式レーザー干渉計」を用いています。

高校で物理を習った方ならマイケルソン干渉計の名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。

マイケルソン干渉計の基本原理は、光の干渉を測定して、2つの光の経路差を求めることです。逆に、2つの光の経路差から、光の干渉模様が変わります。

LIGOやKAGRAでは、光に強力なレーザーを用い、レーザーの干渉変化を測定することで、レーザーの経路の長さが変化すること、つまり「時空のゆがみ」を測定します。

LIGOは片腕約4kmの超大型レーザー干渉計に加え、装置のビームスプリッタ(2つの光を分解するやつ)をゆらすことで、ノイズ(測定したい振動とは別の邪魔な振動)を減らして測定しました。

大型低温重力波望遠鏡KAGRA

重力波の測定への挑戦は世界各地で行われていますが、日本でも重力波測定しようとしています。重力波測定装置KAGRAは岐阜県の神岡鉱山の地下に建設されています。

ちなみに、KAGRAの名前の由来は神岡(Kamioka)と重力(Gravity)の頭をとって名付けられたそうです。

画像は古いものなので、現在のKAGRAの状況とは異なる可能性があります。現在の情報では、KAGRAによる測定は2019年に予定とされています。

KAGRAはLIGOと同様に、巨大なマイケルソン型レーザー干渉計であり、その片腕の長さは3kmです。

KAGRAは、LIGOとほとんど同じつくりではありますが、レーザーを反射する鏡(サファイア)を極低温に冷やすことで、さらに測定精度を向上させる計画です。

KAGRAによって重力波が観測されれば、LIGOのデータと合わせて、重力波にかんするさらなる有意義な結果が得られることになります。

KAGRAが建設されている神岡鉱山は、外部からのノイズか少ないことから、ニュートリノ測定などで有名なスーパーカミオカンデもある場所です(ハイパーカミオカンデなんてのも計画されています)。

そんな極限までノイズを減らした環境での測定に、期待が高まっています。

KAGRAの測定は、残念ながら未だに始まっていませんが、

2019年1月現在、KAGRAのホームページでは「2019年内に最終構成での観測を開始できるよう調整を続ける」とありました。KAGRA公式ホームページ→ https://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/archives/2696

「アインシュタインからの最後の宿題」のデータを、日本の研究グループがキャッチすることを心から願っています。

今日はここまで!ありがとうございました。

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