【ダークマター】【News】正体不明の暗黒物質をめぐる研究に方向転換の兆し

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みなさんこんにちは!

宇宙のエネルギー構成割合の約27パーセントを占めいているとされるダークマター(暗黒物質)について、過去に『【暗黒物質】ダークマター アクシオン(Dark Matter Axion)【上級編】 【初級編】 』で触れました。

以前はダークマターの候補のひとつである「アクシオン」に焦点を絞りましたが、今回はダークマター研究全体(イタリアのダークマター検出器「DAMA」やアメリカの検出器「ADMX」など)について述べます。

なかなか見つからないダークマター

何年も前からダークマターの検出は各国の研究機関が挑戦していますが、いまだに確固たる証拠は得られていません。唯一、イタリアの「DAMA」が有力なデータを得ていますが、これだけではダークマターの正体を完全に暴いたわけではありません。

イタリアの検出器 DAMAは、過去にダークマターに関しての有力なデータを記録した、シンチレーション検出器を用いた検出装置です。

過去20年に渡って、夏(6月)に最大となり冬(12月)に最小となる信号を観測してきました。この信号は、宇宙全体に漂うダークマターの中を公転している地球は軌道上で速度が異なるので、ダークマターと衝突する量も異なることから来ています。いわゆる「ダークマターの風」を感じています。速く走ると風が強く感じ、止まると風を感じないのと似た現象が、ダークマターでも起こるという仮説のもと、DAMAは検出実験を行い、理論と一致する結果が得らえています。

しかしながら、DAMAの探索では、これ以外にはダークマターに関する有力なデータは得られていないそうです。

また、同じくイタリアの研究所に設置されている「XENON1T」でも、今のところ何も発見されていないと発表しています(2018年5月)。

さらに、中国の「Panda-X」も2018年7月、何も検出していないと公表しました。

さらに、韓国のDAMAと同型の検出器を使用している研究グループでもデータが得られておらず、有力な証拠として扱われてきたDAMAのデータさえも、疑問視されつつあるようです。

WIMPがなかなか見つからない

ダークマターの候補として最も有力とされ、最も検出実験されてきた「WIMP」は、電子の約100万倍の質量を持つとされています。

約十年以上前からWIMPの発見までもうすぐだ、というところまで来ていたそうですが、いまだにデータが得られていません。

日本の神岡鉱山に設置されWIMP検出を主に目的としていた「XMASS」実験も、残念ながら有力なデータを得られず中止となっています。http://stellavalley.blog.jp/archives/1068234530.html

世界各国のWIMPを探し続けている研究グループは、うんざりしているみたいです。

アクシオンに賭けるか

ダークマターのもう一つの候補に「アクシオン」があります。アクシオンについては、『【暗黒物質】ダークマター アクシオン(Dark Matter Axion)【上級編】 【初級編】 』に簡単にまとめてあります。

アクシオン検出を試みる研究グループのひとつに、アメリカの「ADMX」があります。2018年4月、ADMXは「アクシオン検出のために十分な精度をもつ検出器の開発に成功した」と発表しており、「あとは時間がさえあればアクシオンを検出できる」と述べています(もちろん、アクシオンがダークマターを構成しているならばの話です)。https://gigazine.net/news/20180414-axion-particles-detection-technology/

アクシオンの発見はダークマターの正体を突き止めるだけでなく、原子核物理学・理論物理学の観点から非常に有益です。

また、日本ではアクシオン探索実験として京都大学の「CARRACK」があり、アクシオン検出実験グループとして注目されています。

まとめ

世界中の研究グループは今もなお、ダークマターの正体を明らかにしよと実験の準備・測定を行っています。WIMPの測定も諦められたわけではなく、あらゆる方面からアプローチがなされているようです。

各グループは、WIMPを好むならWIMPを、アクシオンを好むならアクシオンを検出しようと、各グループが特化した装置を用いて測定を試みています。

また、そもそも今までの仮説に誤りがあると新たな理論を持ち出す研究者もおり、まだまだダークマター探索はホットなようです。

生きているうちに、ダークマターの正体がわかることを願っています。

【参考】

https://wired.jp/2019/02/11/for-dark-matter-hunters/

・『【暗黒物質】ダークマター アクシオン(Dark Matter Axion)
【上級編】 【初級編】   』

http://stellavalley.blog.jp/archives/1068234530.html

https://gigazine.net/news/20180414-axion-particles-detection-technology/

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